フクロウの蔵書保管庫

忘れたくない、思い出したい、読んだ本の記録をつけていきます。

GODZILLA 怪獣黙示録 プロジェクト・メカゴジラ

怪獣好きな人は、映画より好評かも!!

GODZILLA 怪獣黙示録 (角川文庫)GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ (角川文庫)

公開日に 友人と待ちに待った映画GODZILLA 決戦機動増殖都市見に行ってきました。小説を先に買って読んでおくとより一層世界観がわかるとのことで、早速読んでおきましたがこれはいい本です!!

GODZILLA 怪獣黙示録 プロジェクト・メカゴジラ 大樹連司さんの作品で、監修虚淵玄さんです。

怪獣映画が好きだった人には思わずニヤリとする要素が多々ありました。また、人類がいかにして怪獣達と戦い、そしてゴジラによって絶望の淵まで追いつめられたのかがわかります。証言者たちのインタビュー形式で様々な記録として何があったか感情的にわかりやすく描写されており、その時の光景が伝わってくるかのようでした。一人一人の感情描写が丁寧で、映画の補足くらいの気持ちでしたが大満足です。

一方で映画の方ですが、感想としては期待していたのと少し違った。この一言に尽きます。一つ一つ説明してくれるのはありがたいですし、主人公たちの感情描写のシーンも映画としては必須ですからわかります。でも肝心なのはゴジラとの闘い!!前作と同じく戦闘シーンは圧巻でした!!でもこれは、多分怪獣ファンの期待していた戦いではなかったと思う・・・映画のサブタイトル通りではありましたがね。謎も残ってるけど次回できっちりしめてほしいです。

終わりの志穂さんは優しすぎるから 八重野統摩

夏にもう一度読みたくなる優しいホラー作品

終わりの志穂さんは優しすぎるから<終わりの志穂さんは優しすぎるから> (メディアワークス文庫)

夏に本屋さんおススメコーナーで購入。八重野統摩さんの終わりの志穂さんは優しすぎるから

物語の舞台からは七月の咲留間島。東京のはるか南に位置するその島で、主人公の森公一朗(美大卒、画家)は絵を描いていました。彼はこの夏の間に、画家として自分が納得できる作品を描けなければ、筆を折りこの島に骨を埋めようと覚悟しています。そんな彼が織川志穂(遠目で分かるほどの美人)という幽霊が見える女性と出会うことで物語は進みます。彼女の真意は最初わかりませんが時間を共有するうちに彼女には隠し事があることに気づいていきます。

帯の通りのライトホラーミステリーでした。ホラーでは救いのない作品やバッドエンドもいける口(映画のミストみたいな)の好きな私ですが、ホラーでもこんな終わり方もいいなと思える久々の良作でした。

シグナル  関口尚

せつない青春小説ってこういう作品だと思う

シグナル (幻冬舎文庫)

大学生時代、いつもの本屋巡回時にふとあらすじが気になって購入。 関口尚さんのシグナルです。

物語は学費を稼ぐために映画館でバイトを始めた大学生の宮瀬恵介(家族思い)とそこで出会った映写技師のルカ(一歩も外へ出ることなく映写室で暮らしている)の二人の物語です。なぜ彼女は閉じこもったままなのかという疑問から始まり、過去について質問してはいけない」「月曜日になると神経質になるから、なるべくそっとしておくこと」「恋愛は御法度」というルカに対する三つの不可解な約束に戸惑いながらも、恵介が固く閉ざされたルカの心と向き合い互いに惹かれあっていきます。

最後はどうなるか予想できないこともない展開でしたが、読み終わった後味が良い作品でした。自分にも心に残る胸打つ青春がほしかった。

 

シグナル (幻冬舎文庫)

シグナル (幻冬舎文庫)

 

 

ビブリア古書堂の事件簿 三上延

本にまつわるミステリーが好きな方におススメ

ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)

お手軽に読めるミステリー作品といえば、メディアワークス文庫(個々の作品は読みやすいのが多い気がする)三上延さんのビブリア古書堂の事件簿ですね。

ドラマ化、漫画化されており結構有名な作品だと思います。まだ一巻しか出ていないときに、本屋さんのお話かと気になって購入(本って気になるととりあえずストックしたくなりますよね)。

舞台は北鎌倉の古本屋、古書に関する知識が豊富な店主の栞子さん(本が絡むと話がとまらない残念美人)が、客持ち込む本に関する謎を紐解いていくお話です。主人公は何やかんやで、アルバイトすることになった五浦大輔(マッチョ、正義感が強い)です。本が絡むと暴走気味な栞子さんをサポートしつつ物語は進みます。この二人のコンビが謎を解いていきますが、栞子さん自身にも謎な部分があり、個人的にはゆっくり手軽に読めて学生時代は電車でお世話になりました。

この作中では様々な古書が登場しますが、その本の売上が伸びたり、復刊などもあったそうです。そろそろ本棚がきつい為、新しいミステリースペースのために売りたいが中々売る決心がつかないシリーズの一つ。

 

 

 

神様のパズル 機本伸司

青春SF作品といえばこの本!!

神様のパズル (ハルキ文庫)

映画化されてるとか知らんかった。機本伸司の青春SF作品、神様のパズル、穂瑞沙羅華の課外活動シリーズの前作です。

本屋さんで、青春SFの旗手という帯に惹かれて購入。

留年寸前の大学生の綿貫基一(抜けているところが多いが、やる時はやります)と飛び級するほどの天才の穂瑞沙羅華(基本尊大なしゃべり方だが、これが良い)のコンビがおくるシリーズのはじめの作品ですね。

留年寸前の綿貫基一は、担当教授から不登校の天才学生穂瑞沙羅華をゼミに参加させるよう難題を命じられたが、最初のコンタクトでは失敗してしまう。しかし大学の講義のノートを写させてもらった老人の「宇宙がどうしてできたのか」という質問に答えるために天才の穂瑞沙羅華を頼ったところで「宇宙を作ることはことはできるのか?」という疑問にあたり物語は進展していきます。凸凹のコンビで主に解をするのは穂瑞で、奔走するのが綿貫の担当ですね。

後のシリーズ(全5冊)ではこのコンビの関係も進展?が見ることができます。まだ三冊しか読んでいませんが(これ書くまで、4冊目の存在を知らなかった)青春SFといえばこれッというぐらいに結構はまりました。

神様のパズル (ハルキ文庫)

神様のパズル (ハルキ文庫)

 

 

グラディエーター ラッセル・クロウ

ローマでカッコイイといえば、このお方ですよ!!

グラディエーター (4K ULTRA HD + Blu-rayセット/3枚組)[4K ULTRA HD + Blu-ray]

 ラッセル・クロウさん主演のグラディエーター。私のローマ好きへの一歩へとなった映画です。戦う男の代名詞みたいな人ですよね(アクション作品が多い)

物語は、平民出身の将軍マキシマス・デシムス・メレディウス(兵士からの人気抜群、皇帝からも信頼が厚い)率いるローマ軍と蛮族との決戦から始まります。巧みな戦術で戦いますが、相手の陣取りが良く苦戦させられます。そこで、マキシマスが背後に回り強襲かけ見事に勝利を勝ち取りました。この勝利の後に老いた皇帝に呼び出されたマキシマスはある提案を持ちかけられます・・・この映画とにかく戦闘シーンに凝っていて、ローマの剣闘士の魅力を教えてくれた作品でした。戦って勝つだけでなく民衆を味方につける戦い方、後の剣闘士のスパルタクスを見るきっかけにもなりました。

この時代からローマの政治の仕組みは、できていて国としてしっかり機能していたというのも驚きで、そこらへんも私にはグッときました(政治あるところには陰謀と驚きの物語が多い気がする)。あとラッセル・クロウさんの主演で作品でロビン・フッドもおススメです。

 

Amazonで画像探していたら、4K版が出ていてビックリしました。ヨドバシカメラで4K画質の映画(ワイルドスピードのアイスブレイク)やってたから見たけど半端なくいいですよね~4Kテレビ欲しくなった。NetflixかHuluで配信してたはず、登録してる方はぜひ見てください!!

 

 

プリニウス ヤマザキマリ とり・みき

ローマへの情熱がとまらない!!

プリニウス (1) (バンチコミックス45プレミアム)

突然なにを書き込んでいるのか自分でも意味不明だが、昨日ブログに打ち込んでいた際に思った。やっぱローマだわ。ということで引き続き好きなローマ作品をご紹介

皆さまご存じプリニウス様です。属州総督で要するに軍人、政治家、そして学者でありあの有名な博物誌を書いた人です。

ヤマザキマリさんととり・みきさんが、この偉大な変人(あの時代に百科事典を作った)を見事に描いてくれました。火山が噴煙あげる中悠々自適に風呂に入る度胸、どこで仕入れたか怪しいほどの知識量、どこでもどんなやばい状況でも周りが心配しようが、とにかく記録しておきたがる性格、こんな自己中心的な人が私は大好きです。

昨日の夜も読み返しましたが、不思議な魅力がある変人は昔からいるようですが、この時代のローマにはそんな人たちがいっぱいいます。皆様もローマに一度はまってみると色々と手を出してみたくなると思いますよ。

 

私が、はじめにローマに興味を持ったのは映画のグラディエーターを見てからですね。次でご紹介しようと思います。

プリニウス (1) (バンチコミックス45プレミアム)

プリニウス (1) (バンチコミックス45プレミアム)

 

 

テルマエ・ロマエ ヤマザキマリ

お風呂大好き!!

テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)

テルマエ・ロマエ ヤマザキマリさんの作品

これ読むたびに近くの銭湯やら温泉に行きたくなります。風呂への思いをありったけこめたそんな本!!

風呂好きなのは日本人(現代の)だけではなかったんだと勉強にもなる本。そして風呂とローマへの興味を一気に高めてくれます。今までテレビで流し見してた温泉とかも興味を持って見るようになり、伊豆に友人と温泉旅行(湯がしょっぱかった)にもいったりしました。日本人のもつ風呂に入りたい願望をガンガン刺激してくます。主人公のルシウスも質実剛健なローマ人を見事に体現しつつもどこかコミカルなところがいい味だしてるなと思いました。日本とローマを往復しつつ進むストーリーですが、とにかく読んでみてくて下さい。作者のヤマザキマリさんのローマへの情熱と風呂への思いがつまった後悔はしない保証します!!

ただ読み度に自分の家の風呂、足の伸ばせる風呂だったらもっといいのになぁと思ってしまう。(日本に足が伸ばせる風呂を持っている人はどのくらいいるのだろう・・・)

 

テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)

テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX)

 

奴隷のしつけ方 マルクス・シド二ウス・ファルクス(解説ジェリー・トナー)

古代の帝国を支えた奴隷とその主、当時の光景がありありと浮かんできました!

奴隷のしつけ方

奴隷のしつけ方 マルクス・シド二ウス・ファルクス(解説ジェリー・トナー)

大学時代に以上にローマにはまっていた時期がありました。ドラマのスパルタカス(血しぶき、エロ多めですが、戦いがマジカッコイイ)、ROME(二人の兵士が主人公、この二人の友情が熱い!!)とか漫画ではテルマエ・ロマエにはまっていました。テルマエは次に紹介しようかな風呂好きだから長くなりそうですので。

作品絵はヤマザキマリさんが描いてくださっております。(ファンとしてうれしい)こちらの作品は古代ローマ貴族のマルクス・シドニウス・ファルクス様が人を使う技術を教えてくださるというものです。それを現代の研究者のジェリー・トナーさんが解説していく形で進行します。どこでどんな奴隷を買うべきかアドバイスがあったり、適度なしつけ方やマルクスさんの趣向などが描かれており、当時の光景がそのまま思い浮かんできました。ローマが好きな私にはたまらん一冊でした。

奴隷のしつけ方

奴隷のしつけ方

 
ROME [ローマ] 〈前編〉 [DVD]

ROME [ローマ] 〈前編〉 [DVD]

 

 

氷と炎の歌 ジョージ・R・R・マーティン

玉座を巡る陰謀!北の氷の壁で、人類と異形の戦い!

そしてドラゴンの帰還!!

ファンタジーの全てがリアルな描写で詰まりまくってます!!

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氷と炎の歌 

私が高校生の時からはまっている作品。ハードカバーこそ至福!!(翻訳者が変わったので文庫版買いました!!最近ドラマ版にストーリーに抜かれた)

もう何年もかけて読んでる作品で、当時からこのダークな世界観が大好きです。この世界で生き抜くためには何らかの強さを持っていないと生き残れないような世界です。農民、兵士、領主、私生児、犯罪者、どんな階級でも等しく現実と同じようにつらい世界をリアルに描ているのがこの作品の魅力の一つだと思います。

 

ウェスタロスという大陸で3つの物語、その中で中心となる人物たちの視点から物語は語られます。1つは王の崩御から様々な陰謀が渦巻き、玉座を巡って争いが勃発します。2つめは北からは人とは異なる異形が目覚め、人類の生存をかけた戦いが巨大な氷の壁で行われます。そしてもう一つの物語は追放された元王女デナーリス・ターガリエンのウェスタロスに帰還し玉座を奪還しようとするものです。玉座争奪戦、北の脅威、女王の帰還、これらの物語が進むにつれてやがて交わっていきます。

 

特に私が好きな登場人物が元密輸業者で現在はスタニス・バラシオンに仕える騎士、サー・ダヴォス・シーワースです。玉ねぎを密輸していたことから〈玉葱の騎士〉とよばれています。その忠実と正直さゆえにスタニス王に気に入られており、王の相談役の〈王の手〉まで大出世します。ですが、色んな人に挟まれてとても苦労します。周りから王に信頼されているからああしろこうしろと言われ放題ですし、王の周りには怪しい術を使う女がいますし、悩みの種は尽きません。それでも彼は時に王の怒りを買うことになっても自分の王のためになると信じた行動をとり続けます。そんな忠実で一直線なところが大好きです。(ドラマでもこの人が一番味があると思う)

 

七王国の玉座〔改訂新版〕 (上) (氷と炎の歌1)

七王国の玉座〔改訂新版〕 (上) (氷と炎の歌1)