フクロウの蔵書保管庫

忘れたくない、思い出したい、読んだ本の記録をつけていきます。

終わりの志穂さんは優しすぎるから 八重野統摩

夏にもう一度読みたくなる優しいホラー作品

終わりの志穂さんは優しすぎるから<終わりの志穂さんは優しすぎるから> (メディアワークス文庫)

夏に本屋さんおススメコーナーで購入。八重野統摩さんの終わりの志穂さんは優しすぎるから

物語の舞台からは七月の咲留間島。東京のはるか南に位置するその島で、主人公の森公一朗(美大卒、画家)は絵を描いていました。彼はこの夏の間に、画家として自分が納得できる作品を描けなければ、筆を折りこの島に骨を埋めようと覚悟しています。そんな彼が織川志穂(遠目で分かるほどの美人)という幽霊が見える女性と出会うことで物語は進みます。彼女の真意は最初わかりませんが時間を共有するうちに彼女には隠し事があることに気づいていきます。

帯の通りのライトホラーミステリーでした。ホラーでは救いのない作品やバッドエンドもいける口(映画のミストみたいな)の好きな私ですが、ホラーでもこんな終わり方もいいなと思える久々の良作でした。