フクロウの蔵書保管庫

忘れたくない、思い出したい、読んだ本の記録をつけていきます。

ジェノサイド 高野和明

想像力が半端ないって感じの作品!!

ジェノサイド

半端ないってが流行っておりますが、半端ないというか、とにかく面白かったというか、これ考えた人すげえなと私が思った本です。高野和明さんのジェノサイド

 

舞台は現代、イラクから南アフリカ共和国からコンゴ民主共和国サイド日本サイドで同時に進行するストーリーとなっております。

イラクから始まる物語は主人公のジョナサン・イェーガー(元グリーンベレー、現傭兵)が、ある特殊任務を受けることになります。その任務はアメリカが発令し、人類の危機を救うとされるネメシス作戦。彼は裏にアメリカがいるとは知らず、息子が難病のために大金を稼ぐ必要になり、この任務に就くことになります。南アフリカに向かい精鋭の仲間3人と合流し、コンゴ共和国でのあるものの排除を命じられることになります。

一方で日本サイドでは、主人公の古賀研人(大学院生、創薬化学研究)は大学教授である父に反発して実験に没頭していました。しかし彼の父が亡くなり葬儀の際にハイズマン・レポートという聞きなれない言葉耳にします。そして自分のPCに届いた亡くなったはずの父からメールが、彼の大きく運命を変えることになります。父のPCに入ったGIFTという極めて高度な創薬ソフトを使い、期限までにある創薬を完成させなければならなくなりますが、警察の捜査が邪魔をします。ここでようやく彼もとんでもない使命に巻き込まれたことを自覚します。

 

ラストまで最高でした。アフリカと日本、繋がるはずのない点を繋げるこの想像力が凄い。個別の展開が段々と繋がっていき、見事に点から線となっていました。

ジェノサイド

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