フクロウの蔵書保管庫

忘れたくない、思い出したい、読んだ本の記録をつけていきます。

黒揚羽の夏 倉数茂

水底で殺された少女と出会った夏のミステリー

(P[く]2-1)黒揚羽の夏 (ポプラ文庫ピュアフル)

ちょっと暑くなってきましたね。今回は、ひと夏の冒険ものですね。

ポプラ文庫の倉数茂さんの黒揚羽の夏。夏の純ミステリーな作品でした

舞台は東北の田舎。離婚協議中の両親の都合で、祖父に預けられた三人の子供たち、千秋、美和、颯太が主人公です(それぞれ、癖と行動力があっていい子たちです)。

始まりのきかっけは町に台風が訪れた日に美和が、水たまりに映る不気味な女の姿を見てしまいます。これをきっかけに相次ぐ少女の失踪など様々な不可解な事件がおきます。これに子供たちは関わっていくわけですが、ひと夏の冒険としては思ってた以上に謎は深かったです。

現在だけではなく過去の出来事が関わってくるのですが、60年前のアルバム、奇妙な映画フィルムといった、田舎ならではの謎を解くカギがいい刺激になっていました。子供たちの感情も良く出ていて、この子達にとっては忘れられない夏になるんだろうなと思いました。(夏にこそ読みたい舞台と設定でしたおススメ)

(P[く]2-1)黒揚羽の夏 (ポプラ文庫ピュアフル)

(P[く]2-1)黒揚羽の夏 (ポプラ文庫ピュアフル)